精神保健福祉士 過去問
第28回(令和7年度)
問36 (ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問9)
問題文
〔事例〕
A精神保健福祉士(23歳、男性)は大学卒業後、精神科病院に就職し、精神科デイケアの担当となって半年が過ぎた。日々の業務には慣れてきたものの、経験の長いB精神保健福祉士の補助的な役割を担うことが多かった。
ある日のスタッフ会議で、A精神保健福祉士が翌月からプログラム活動を一つ企画して担当することになった。A精神保健福祉士は、デイケアメンバーとの雑談の中で、運動不足を解消したいという声を幾つか聞き、軽スポーツのプログラム活動を企画立案した。5名のメンバーの参加があり、初回ミーティングを開いた。そこでA精神保健福祉士は、そのミーティングでグループワーカーを務めた。(※1)
プログラム活動が始まって3回目から、新たにデイケアを利用開始したCさん(24歳、男性)が加わった。Cさんは、大学生だった21歳の時に統合失調症と診断され、外来通院していた。記録では、中学生の時にいじめられた出来事があり、人間関係に苦手意識があるとのことだった。当初のCさんは、他のメンバーと距離を置き、活動にほとんど参加しなかった。そこでA精神保健福祉士は、Cさんが孤立するのを防ごうと面接を行った。Cさんは「みんなと話せるようになりたいけど、中学の時みたいになったらどうしようとも思う。自分がよく分からない」と語った。(※2)
その面接後、Cさんは、少しずつではあるが活動に参加するようになっていった。しかし、過去の出来事から、新たに参加した特定のメンバーが近づくと急に席を離れる等の反応を示し、場の雰囲気を悪くしてしまうことが度々あった。A精神保健福祉士が、Cさんのその態度を面接で取り上げたところ、それ以降、CさんはA精神保健福祉士を避けるようになった。そこで、A精神保健福祉士はCさんとの関わりについて、B精神保健福祉士に時間をとってもらい、面談室で相談した。(※3)
その後、A精神保健福祉士はCさんとの関係を改善することができた。今ではCさんもデイケアに馴染(なじ)み、就労に関心を示すようになってきた。
次の記述のうち、(※3)の場面でB精神保健福祉士がA精神保健福祉士に対して行ったこととして、適切なものを1つ選びなさい。
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問題
精神保健福祉士試験 第28回(令和7年度) 問36(ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
A精神保健福祉士(23歳、男性)は大学卒業後、精神科病院に就職し、精神科デイケアの担当となって半年が過ぎた。日々の業務には慣れてきたものの、経験の長いB精神保健福祉士の補助的な役割を担うことが多かった。
ある日のスタッフ会議で、A精神保健福祉士が翌月からプログラム活動を一つ企画して担当することになった。A精神保健福祉士は、デイケアメンバーとの雑談の中で、運動不足を解消したいという声を幾つか聞き、軽スポーツのプログラム活動を企画立案した。5名のメンバーの参加があり、初回ミーティングを開いた。そこでA精神保健福祉士は、そのミーティングでグループワーカーを務めた。(※1)
プログラム活動が始まって3回目から、新たにデイケアを利用開始したCさん(24歳、男性)が加わった。Cさんは、大学生だった21歳の時に統合失調症と診断され、外来通院していた。記録では、中学生の時にいじめられた出来事があり、人間関係に苦手意識があるとのことだった。当初のCさんは、他のメンバーと距離を置き、活動にほとんど参加しなかった。そこでA精神保健福祉士は、Cさんが孤立するのを防ごうと面接を行った。Cさんは「みんなと話せるようになりたいけど、中学の時みたいになったらどうしようとも思う。自分がよく分からない」と語った。(※2)
その面接後、Cさんは、少しずつではあるが活動に参加するようになっていった。しかし、過去の出来事から、新たに参加した特定のメンバーが近づくと急に席を離れる等の反応を示し、場の雰囲気を悪くしてしまうことが度々あった。A精神保健福祉士が、Cさんのその態度を面接で取り上げたところ、それ以降、CさんはA精神保健福祉士を避けるようになった。そこで、A精神保健福祉士はCさんとの関わりについて、B精神保健福祉士に時間をとってもらい、面談室で相談した。(※3)
その後、A精神保健福祉士はCさんとの関係を改善することができた。今ではCさんもデイケアに馴染(なじ)み、就労に関心を示すようになってきた。
次の記述のうち、(※3)の場面でB精神保健福祉士がA精神保健福祉士に対して行ったこととして、適切なものを1つ選びなさい。
- プログラム活動のメンバーを追加募集する方針を提示した。
- Cさんとの関わりを振り返り、Cさんの行動の背景を考えさせた。
- 病院の理念を一緒に再確認した。
- 医学的な知見からCさんに関する助言を得られるように、主治医と調整した。
- プログラム活動の担当から外れることを提案した。
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この過去問の解説 (2件)
01
Cさんとの関わりについて、A精神保健福祉士がB精神保健福祉士に「スーパービジョン」を受けている場面です。「スーパービジョン」の目的や機能を理解しておくと、解くことができます。
不適切です。Cさんとの関わりについて相談している場面であるため、「メンバーを追加募集する方針」が適切とは言えません。
適切です。Cさんとの関わりについて相談しているので、Cさんの行動の背景について考えさせることは重要です。
不適切です。Cさんとの関わりについて相談している場面で、「病院の理念を一緒に再確認」することが適切とは言えません。
不適切です。Cさんについて医学的な知見から助言を得ることは重要ではありますが、ここでは「スーパービジョン」を行っているので、A精神保健福祉士に考えさせることが求められます。
不適切です。A精神保健福祉士が支援について悩んでいる場面で「プログラム活動の担当から外れることを提案」することは、A精神保健福祉士が成長する機会を奪うことになると考えられます。
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02
この場面では、A精神保健福祉士が自身の関わりについてB精神保健福祉士からスーパービジョンを受けている事が読み取れます。
スーパービジョンは、経験豊富な指導者が、経験の浅い専門職に対して教育的・支持的・管理的に関わり、資質の向上等を目指す事を目的に行われます。
✕ A精神保健福祉士は、自身のCさんとの関わりの仕方についてB精神保健福祉士に指導を依頼しています。プログラム活動のメンバーを追加募集する事が、A精神保健福祉士の技術向上や資質向上に繋がる訳ではないため、適切な内容ではありません。
〇 A精神保健福祉士とCさんとの関わりを振り返る事で、CさんがなぜA精神保健福祉士を避けるようになったか、面談の時にどのような関わりをすれば良かったか、今後Cさんとどのように関わるようにしていったら良いかを理解する事に繋がります。Aさんの面談技術の向上に繋がる内容であり、適切な支援と言えます。
✕ この時点で確認するべきことは、A精神保健福祉士とCさんとの関わりの仕方や今後の支援方法についてであり、病院の理念を再確認する事は、適切な内容とは言えません。
✕ CさんがA精神保健福祉士を避けるようになったきっかけは、A精神保健福祉士がCさんの態度を指摘して以降の事であり、A精神保健福祉士との面談が原因であると考えられます。病気が原因とは考えにくいため、主治医から医学的な知見を求める必要性は低いと思われるため、不適切です。
✕ プログラム活動の担当から外れ、Cさんとの関わりを中断してしまう事は、A精神保健福祉士の資質向上の機会を奪う事になってしまいます。スーパービジョンの趣旨からは外れているため、不適切です。
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