精神保健福祉士 過去問
第28回(令和7年度)
問42 (精神障害リハビリテーション論 問6)

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問題

精神保健福祉士試験 第28回(令和7年度) 問42(精神障害リハビリテーション論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。

〔事例〕
大学1年生のAさん(18歳、男性)は、前期の成績で多くの単位を落としてしまった。成績を見た母親が大学に相談したところ、学生支援室を紹介された。数日後、Aさんと母親は学生支援室のキャンパスソーシャルワーカーであるB精神保健福祉士(以下「Bワーカー」という。)の元を訪れ、面談した。母親は「Aは、小学校入学後に落ち着きの無さが目立ち、専門医の受診を勧められ、発達障害と診断された。高校までは学校側に発達障害を伝え、教員のサポートを受けて大きな問題は生じずに卒業できた。大学ではこれまでのようなサポートを申請するか迷っていた」と話した。Bワーカーは、本学には障害学生支援制度(以下「支援制度」という。)があり、これまでも支援制度を利用している学生が居ることなどを説明すると、Aさんと母親は安心して申請を希望した。面談後、Bワーカーは発達障害がある学生が大学に相談に来ることも増えてきたことを踏まえ、今後大学として改めて取り組むべき事柄を、大学に提案した。(※1)
AさんとBワーカーは支援制度の申請に向けて面談を重ねた。Aさんは、自分の発達障害について詳しいことは理解できていないとのことだった。そこでBワーカーは、支援制度の申請と共に、学生支援室が後期に心理教育プログラムとして月1回の全6回シリーズで行う「発達障害についての学習会(以下「学習会」という。)」への参加を勧めた。(※2)
その後、Aさんは支援制度を受けることになり、2年生時には単位を取得できるようになった。また、Bワーカーとの面談時に「半年にわたる学習会に参加して、自分のつらさを分かり合える仲間が居て、自分は一人ではないと実感でき、とてもうれしかった。自分のように困っている学生が学内で孤立しなくなる方法はないか、発達障害についてみんなに知ってもらうにはどうすれば良いか」と話した。そこで学習会の仲間と一緒に今度の大学祭で「発達障害のことを知ろう」という発表会の企画を開催することにした。(※3)

次のうち、Aさんたちが大学祭で企画(※3)した活動として、適切なものを1つ選びなさい。
  • アドボカシー
  • 普及啓発
  • リカバリーカレッジ
  • 多職種連携
  • 特別支援教育

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この過去問の解説 (2件)

01

Aさんが学習会の仲間と一緒に大学祭で企画をした場面です。選択肢は、どれも基本的な用語なので、意味を覚えておきましょう。

選択肢1. アドボカシー

不適切です。「アドボカシー」は、権利擁護を意味します。大学祭で企画した活動ではありません。

選択肢2. 普及啓発

適切です。「大学祭で『発達障害のことを知ろう』という発表会の企画」は、発達障害に関する情報や知識を広める「普及啓発」活動と言うことができます。

選択肢3. リカバリーカレッジ

不適切です。「リカバリーカレッジ」は、リカバリーに関する学びの場のことです。大学祭で企画した活動ではありません。

選択肢4. 多職種連携

不適切です。「多職種連携」は、医師や看護師、精神保健福祉士などの専門職が連携して当事者の支援を行うことです。大学祭で企画した活動ではありません。

選択肢5. 特別支援教育

不適切です。「特別支援教育」は、障害のある子どもの支援教育のことです。大学祭で企画した活動ではありません。

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02

本設問では、Aさん達が自分達の障害について理解し、その事を広く周知するために計画を立てています。選択肢に挙げられている用語の意味を理解し、活動内容と照らし合わせてみましょう。

選択肢1. アドボカシー

✕ アドボカシーとは「代弁・擁護」を意味しており、社会的に弱い立場に置かれている人達に代わって、その方達の代弁者となり権利を守る事を言います。Aさんを含めた学習会の参加者は、自らが自分達の障害の事を知ってもらおうと企画しており、誰かに自分達の事を代弁してもらっている訳ではありません。

選択肢2. 普及啓発

〇 選択肢の通りです。自分達の障害の事を多くの人に知ってもらおうとする普及啓発活動となっています。

選択肢3. リカバリーカレッジ

✕ リカバリーカレッジとは、当事者やその家族、専門職などが学生の立場となり、リカバリーについて学ぶ場の事を言います。Aさん達は自らの障害について幅広く知ってもらうための活動を行おうとしているため、合致しません。

選択肢4. 多職種連携

✕ 多職種連携とは、一人のクライエントの課題に対して、複数の専門職がそれぞれの専門性を活かして協力する事を言います。Aさん達は当事者が集まり、自らの力で企画を行う事ができており、複数の専門職の力を借りている様子はありません。

選択肢5. 特別支援教育

✕ 特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒に対して行われる教育です。Aさん達は自分達の障害について周囲に知ってもらうための活動を自ら企画しているため、特別支援教育を受けている訳ではありません。

参考になった数1