精神保健福祉士 過去問
第28回(令和7年度)
問70 (社会福祉の原理と政策 問4)

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問題

精神保健福祉士試験 第28回(令和7年度) 問70(社会福祉の原理と政策 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

日本における自助・共助・公助等に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

(注)「地域包括ケア研究会報告書」とは、平成20年度老人保健健康増進等事業「地域包括ケア研究会報告書〜今後の検討のための論点整理〜」(2009年(平成21年)5月22日)のことである。
  • 新経済社会7ヵ年計画(1979年(昭和54年))は、自助努力や家庭及び社会の連帯の限界を踏まえ、公的福祉を最大限に拡充するとした。
  • 21世紀福祉ビジョン(1994年(平成6年))は、地域社会を中心とする自助、社会保障による共助、企業による商助とが適切に組み合わされた重層的な福祉構造を実現するとした。
  • 社会保障の在り方に関する懇談会の最終報告書(2006年(平成18年))は、自助を基本に、共助が補完し、これらでは対応できない状況に公助で対応するとした。
  • 「地域包括ケア研究会報告書」(2009年(平成21年))は、介護保険制度を含む社会保険と社会福祉の2分野を公助の仕組みに位置づけた。
  • 社会保障制度改革推進法(2012年(平成24年))は、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくとした。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切なのは、「社会保障の在り方に関する懇談会の最終報告書(2006年)は、自助を基本に、共助が補完し、これらでは対応できない状況に公助で対応するとした。」と、「社会保障制度改革推進法(2012年)は、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民の自立した生活を支援するとした。」の2つです。

 

「自助・共助・公助」は、時代や資料によって意味や位置づけが少し異なります。この問題では、それぞれの計画・報告書・法律が、どのような考え方を示していたのかを正確に区別することがポイントです。

選択肢1. 新経済社会7ヵ年計画(1979年(昭和54年))は、自助努力や家庭及び社会の連帯の限界を踏まえ、公的福祉を最大限に拡充するとした。

誤りです。

新経済社会7ヵ年計画では、個人の自助努力と、家庭や近隣・地域社会などの連帯を基礎とする「日本型福祉社会」を目指す考え方が示されました。

公的福祉を最大限に拡充するという考え方ではなく、自助努力や家庭・地域社会の役割を重視していた点がポイントです。

選択肢2. 21世紀福祉ビジョン(1994年(平成6年))は、地域社会を中心とする自助、社会保障による共助、企業による商助とが適切に組み合わされた重層的な福祉構造を実現するとした。

誤りです。

21世紀福祉ビジョンでは、自助・共助・公助のシステムが適切に組み合わされた重層的な福祉構造をつくることが必要であるとされました。

しかし、「地域社会を中心とする自助」「企業による商助」という区分は示されていません。特に、ここでは「商助」ではなく「公助」とされているため、この記述は適切ではありません。

選択肢3. 社会保障の在り方に関する懇談会の最終報告書(2006年(平成18年))は、自助を基本に、共助が補完し、これらでは対応できない状況に公助で対応するとした。

適切です。

この報告書では、「自助」を基本として「共助」が補完し、自助と共助では対応できない場合に「公助」で対応するという考え方が示されています。

ここでの公助は、困窮するなど自助や共助だけでは生活を支えられない場合に、公的扶助や社会福祉などによって必要な生活保障を行うものとして位置づけられています。

選択肢4. 「地域包括ケア研究会報告書」(2009年(平成21年))は、介護保険制度を含む社会保険と社会福祉の2分野を公助の仕組みに位置づけた。

誤りです。

地域包括ケア研究会報告書では、社会保険は「共助」、自助・互助・共助では対応できない困窮などに対して生活保障を行う社会福祉などは「公助」とされています。

介護保険も社会保険の一つであるため、介護保険制度は共助に位置づけられます。

したがって、社会保険と社会福祉の両方を公助とする説明は誤りです。

選択肢5. 社会保障制度改革推進法(2012年(平成24年))は、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくとした。

適切です。

社会保障制度改革推進法では、社会保障制度改革の基本的な考え方として、自助・共助・公助が最も適切に組み合わされるようにすることが定められています。

また、国民が自立した生活を営めるよう、家族相互や国民相互の助け合いの仕組みを通じて支援することも示されています。

まとめ

自助・共助・公助については、資料ごとの位置づけを整理して覚えることが大切です。

2006年の「社会保障の在り方に関する懇談会」の報告書では、自助を基本とし、共助が補完し、それでも対応できない場合に公助で支えるという考え方が示されました。

また、2009年の地域包括ケア研究会報告書では、介護保険などの社会保険は「共助」、困窮した人などを支える社会福祉等は「公助」と整理されています。

そして、2012年の社会保障制度改革推進法では、自助・共助・公助を最も適切に組み合わせることが基本的な考え方として定められています。

この問題では、「社会保険=共助」という位置づけを押さえておくと、選択肢を判断しやすくなります。

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