精神保健福祉士 過去問
第28回(令和7年度)
問48 (精神保健福祉制度論 問6)

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問題

精神保健福祉士試験 第28回(令和7年度) 問48(精神保健福祉制度論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。

〔事例〕
Aさん(50歳、男性)は、20代後半に幻聴に悩まされるようになった。そのため、精神科を受診したところ、統合失調症と診断された。その後、勤務先を退職して両親の暮らす実家でひきこもる生活となった。服薬に抵抗感のあったAさんは、やがて「両親が自分のことを生きていても意味がないと思っている」と信じ込むようになった。その影響から自宅で暴力的な言動が現れるようになり、通院先の病院で親の同意により入院することとなった。それ以降もAさんは怠薬により入退院を繰り返し、40代半ばに再び入院したが「今度はしっかり治してほしい」という両親の強い意向もあり、入院が約5年続いている。入院当初、Aさんは周囲の言動に敏感に反応し、被害的となり暴言を吐くことも多かった。しかし最近では職員の話に耳を傾けるようになり、これまで避けてきたプログラムに参加し始めた。そこで、自分の病気と向き合い、次第に服薬の必要性を理解するようになると穏やかに過ごせる日が増えてきた。
そのため、入院形態がAさんの意思による入院に変更された。(※1)
ある日、Aさんは担当のB精神保健福祉士に「これ以上親に迷惑をかけたくない。だからこのまま入院する」と話した。このため、B精神保健福祉士はAさんの思いに寄り添いつつ、主治医と相談し、入院中から住居の確保など退院の準備を行う「障害者総合支援法」に基づくサービスをAさんに紹介した。初めは利用を拒んでいたAさんも、面談を繰り返すうちに気持ちが前向きになっていき、そのサービスの利用に同意した。(※2)
支給決定後、施設見学などが行われていくと、病院の外に出ることが不安だったAさんも「少しずつ慣れていきたい」と語るようになっていた。そうした中、Aさんは「アパートでの一人暮らしに自信がない。相談できる人がすぐ近くに居ないのは心細い」と具体的な不安を口にした。そこで、B精神保健福祉士から、日常生活の支援が受けられる住居を提供する障害福祉サービスがあると伝えると、Aさんは「興味がある」と関心を示した。(※3)

次のうち、B精神保健福祉士がAさんに紹介したサービス(※3)として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 包括型地域生活支援
  • 精神障害者地域生活支援広域調整等事業
  • 住宅入居等支援事業
  • 自立生活援助
  • 共同生活援助

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この過去問の解説 (2件)

01

この時点でのAさんのニーズは「一人暮らしに対する不安の解消」と「不安な時にすぐに相談できる人が欲しい」という2点です。それらを満たす障害福祉サービスを選ぶ必要があります。

選択肢1. 包括型地域生活支援

✕ 包括型地域生活支援とは、重度の精神障害を持つ方が地域で安心して生活出来るようにする取り組みの事を言います。包括型地域生活支援は障害福祉サービスに位置付けられているものではないため、適切な選択肢ではありません。

選択肢2. 精神障害者地域生活支援広域調整等事業

✕ 精神障害者地域生活支援広域調整等事業とは「精神障がい者が自立した日常生活および社会生活を営むために必要な広域的な調整を行うと共に、専門性が高い相談支援を提供すること」を目的とした事業です。B精神保健福祉士が紹介したサービスは、相談支援の提供と住居の提供が同時にできるサービスのため、適切な選択肢ではありません。

選択肢3. 住宅入居等支援事業

✕ 住宅入居等支援事業とは、高齢者や障害者・生活困窮者等の住宅確保等要配慮者に、円滑な入居や継続して安定した居住ができるよう支援する事業の事を言います。住宅入居等支援事業は、障害福祉サービスではないため不適切です。

選択肢4. 自立生活援助

✕ 自立生活援助は、地域で今後一人暮らしをする予定、または一人暮らしを既にしている障害者の方の自宅へ定期的に訪問、または通報を受けて臨時に訪問する事で、助言や相談を受ける事が出来る障害福祉サービスの事を言います。住居を提供する事はサービス内容に含まれていないため、不適切です。

選択肢5. 共同生活援助

〇 共同生活援助は、地域にある一つの住居で共同生活をしながら、必要に応じて日常生活の支援や相談援助を受けられる障害福祉サービスの事を言います。Aさんのニーズを満たすサービスであり、適切な選択肢です。

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02

地域での生活に向け、Aさんが具体的な不安を口にした場面です。Aさんの状況やニーズから、どのような支援や資源が適切かを考え、提案することが重要です。

選択肢1. 包括型地域生活支援

不適切です。「包括型地域生活支援」は、「日常生活の支援が受けられる住居を提供する障害福祉サービス」ではありません。

選択肢2. 精神障害者地域生活支援広域調整等事業

不適切です。「精神障害者地域生活支援広域調整等事業」は、都道府県などが行う事業であり、Aさんに紹介した「日常生活の支援が受けられる住居を提供する障害福祉サービス」ではありません。

選択肢3. 住宅入居等支援事業

不適切です。「住宅入居等支援事業」は、アパートを借りる際に保証人がいないといった場合に支援を行うための事業です。事例から保証人で困っているような内容は読み取れません。

選択肢4. 自立生活援助

不適切です。「自立生活援助」は、一人暮らしを送る方に相談支援などを行いますが、事例の「住居を提供する障害福祉サービス」とは異なります。

選択肢5. 共同生活援助

適切です。共同生活援助は、障がいのある方が共同生活を送り、日常生活の支援を受けることができます。

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