精神保健福祉士 過去問
第28回(令和7年度)
問50 (医学概論 問2)

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問題

精神保健福祉士試験 第28回(令和7年度) 問50(医学概論 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、緩和ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(45歳、女性)は、肺がんstageⅣで抗がん剤治療を受けていたが、全身状態不良のためB病院に入院となった。胸部痛の訴えがあり、オピオイドを内服しているが、疼痛(とうつう)コントロールは不良である。入院時に主治医より、Aさん及びキーパーソンである夫に対して、予後は3か月ほどであり、今後の方針としては緩和ケアに移行すると告知した。その後、Aさんは不安や抑うつ気分を呈するようになった。入院して2週間が経過したが、Aさんの不安や抑うつ気分は改善を認めない。Aさんは入院継続を希望しており、夫も自宅での生活に不安を抱えている。
  • 訪問診療を導入し、自宅退院を促す。
  • 不安や抑うつ気分に対して薬物療法を行う。
  • Aさんの緩和ケアに対する心理的な抵抗感は少ない。
  • 夫は緩和ケアの対象ではない。
  • 疼痛コントロールは積極的に行わない。

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この過去問の解説 (2件)

01

患者であるAさんとキーパーソンである夫に対する緩和ケアについて問われています。日々変化する症状や意向に寄り添うことが重要です。

選択肢1. 訪問診療を導入し、自宅退院を促す。

不適切です。「Aさんは入院継続を希望しており、夫も自宅での生活に不安を抱えている」とあることから、自宅退院を促すことは適切ではありません。

選択肢2. 不安や抑うつ気分に対して薬物療法を行う。

適切です。「入院して2週間が経過したが、Aさんの不安や抑うつ気分は改善を認めない」とあることから、Aさんの症状を改善することが重要です。

選択肢3. Aさんの緩和ケアに対する心理的な抵抗感は少ない。

不適切です。緩和ケアに移行すると告知した後、「Aさんは不安や抑うつ気分を呈するようになった」とあることから、緩和ケアに対する心理的な抵抗感はあると考えることができます。

選択肢4. 夫は緩和ケアの対象ではない。

不適切です。緩和ケアは、家族も対象となります。

選択肢5. 疼痛コントロールは積極的に行わない。

不適切です。「疼痛(とうつう)コントロールは不良である」とあることからも、疼痛コントロールが重要であることがわかります。

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02

WHOは、緩和ケアについて「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQOLを、 痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に見出し的確に評価を行い対応することで、 苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチ」と定義しています。

本設問は、既に緩和ケア病棟に入院しているAさんの支援について適切な内容を選ぶものです。Aさんの気持ち・希望に配慮した支援内容を選ぶ事が重要です。

選択肢1. 訪問診療を導入し、自宅退院を促す。

✕ Aさんは入院の継続を希望しており、キーパーソンである夫も在宅生活に対して不安を抱えていると書かれています。Aさん・夫ともに在宅での生活を望んでいる描写は見られないため、自宅退院を促す事は不適切です。

選択肢2. 不安や抑うつ気分に対して薬物療法を行う。

〇 Aさんの感じている不安や抑うつ気分に対して、改善を目指すために薬物療法を行う事は、適切な支援内容です。

選択肢3. Aさんの緩和ケアに対する心理的な抵抗感は少ない。

✕ Aさんは主治医から緩和ケアに移行する事を説明された後から、不安や抑うつ気分を呈するようになっており、入院から2週間が経過してもその症状が改善していません。そのため、Aさんは緩和ケアに対して心理的な抵抗感が強いと考えられます。

選択肢4. 夫は緩和ケアの対象ではない。

✕ 本設問の冒頭で挙げた緩和ケアの定義によると、緩和ケアは病気を患っている本人だけでなく、その家族に対しても行われるとされています。そのため、AさんだけでなくAさんを支える夫も緩和ケアの対象となります。

選択肢5. 疼痛コントロールは積極的に行わない。

✕ Aさんの胸部痛に対する疼痛コントロールが出来れば、Aさんの苦痛緩和に繋がります。疼痛コントロールを積極的に行う事は、Aさんに対して有効な支援であると言えます。

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